『カルマの法則』
~転生の秘密~第1話
皆さま、こんにちは。
『レムリアの扉』運命鑑定士
西洋占星学の 惇 レイ です。
ウェサクの満月も過ぎ、いくぶん落ち着きを取り戻しつつあるこの頃です。
初夏の陽光にも眩しさが加わり、緑の葉の照り返しや、子どもたちの声音も、今年は特に心に響いて来ます。
さて、今回のテーマは星読みではなく『カルマ』についてです。
「カルマ」とは何なのだろう…どのように自分の人生に関わっているのだろう…と疑問に思っている方に、わかりやすく解説していきたいと思います。
Ⅰ はじめに
今の世の中の混乱を目の当たりにすると、何かの終末論や天罰のような状況と考える方もいるかもしれません。
また、占星学的に見ても天体の配置がそれを表している、と言うことには、疑問を感じるところもあるでしょう。
しかし、私たちの世界は「預言」や「星の波動」に支配されているわけではありません。
地上に住む私たちは、宇宙からの「星の波動」を受信し、メッセージを読み取り、真実を見極める能力を、自ら持って生まれてきているのです。
苦悩を抱えて生きるその過程の中で、自らの能力で過去世を思い出したり、未来を垣間見たりしながら、人はそこにある「一定のパターン」や「周期、法則」のようなものに気づくようになったと言うことなのです。
人間の中にある「潜在能力」と、「智慧の蓄積」がこの不可思議な世界を形作っているのであり、そこから未来に向かって何を創り上げていくかは、『個人の意図』と『人類の意識』次第なのです。
Ⅱ 『カルマとは』
『アクエリアスの時代』~新しい文明への移行~をブログ連載中に、「カルマ」についてのご質問をいただきました。
チベット仏教の師、ソギャル・リンポチェはその著『チベットの生と死の書』の中で、カルマについて次のように語っています。
「カルマとは“因果の自然法則”であり、転生の背後にある真理、転生をうながす力である…」
「何であれ、今起こっていることは過去のカルマの反映なのである」
それは一体何を意味しているのでしょうか?
サンスクリット語の「カルマ」とは『原因と結果の法則』を意味する言葉で、おもにインドにおいて仏教以前に生まれた概念です。
近年では、スピリチュアルの世界でも一般的に使われるようになって来ました。
“因果”とは、「原因があって結果が生じる」…それが「今いる自分に現象として現れている」ということです。
過去や過去世が何らかの“因”となって、現在や来世の自分自身を決定している、という「転生」のしくみの上に成り立つ概念と言えるでしょう。
この「カルマ」という言葉からは、良くないイメージを受けとる方が多いと思いますが、本来『行為』を意味する言葉であり、「意図、言葉、行動」による善行、悪行、そしてそのどちらでもない中立の行為を含んでいます。
Ⅲ 『カルマと選択』
過去の長きにわたる輪廻転生の中で、私たちは何か起きるたびに、どうするべきか悩み、選択し、行動するという過程を繰り返してきました。
そのひとつひとつが自分自身の判断であり、その選択は前向きのものであれ、意にそぐわない不本意なものであれ、また逃避の結果であれ、感情がそのつどセンサーとなって決定して来たものなのです。
ときに直感が“右”と導いているにも関わらず、自分の中の「怖れ」という感情がそれを拒否し、“左”を選んだこともあったことでしょう。
理性が“後で”と言っているのに、感情が“今すぐ”と判断を急かしたことはなかったでしょうか。
また、心の奥深くにあるもう一人の自分が「幸せになれなくともあの人がいい…」と必死に訴えてきたこともあったかもしれません。
そこから見えてくるものは、選択というのは必ずしも正しいとか正しくないに関わらず、あくまでも個人の自由意思によるものである…ということです。
その自由意思とは、知性、感情、道徳観、価値観など過去のカルマがかかわる今の自分の意思であり、それがすべてを決定しているという訳なのです。
第1話は「カルマ」とは何か、どんな働きがあるか、について見てまいりました。
まだまだ謎は深まるばかりでしょうが、次回はその「カルマ」を修正することができるのか、という疑問にお応えしたいと思います。
“皆さまにとっての真実が、明らかとなりますように…”
惇 レイ
本館 9Fレムリアの扉
『カルマの法則』 ~転生の秘密~第1話
20/05/10
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